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やしのつくるさけ [love island]

キリバスにはKokioki(コキオキ)という魅惑のお酒がある。

作り方はとてもシンプル。
まず、ヤシの木の枝を半分くらいのところで切る。
その断面にヤシの葉を巧みに差し込む。
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そうするとヤシの樹液が伝わり落ちてくるので、吊るしたペットボトルなどに貯める。
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多くの家庭で作っているので、上を見て歩いていると頻繁にこの風景に出会う。
朝仕掛けて夕方回収する。
このときに歌いながらヤシの木に登るのが粋とされている。
採れたての液体をトッティと呼ぶ。これはまだお酒ではなく、甘い飲み物。
ココナッツ・ジュース(ヤシの実ジュース)に比べてずいぶんと甘い。
ホットにしたり、これで紅茶を入れると美味しい。

そしてこのトッティを3日間ほど放置しておくと、自然発酵してコキオキとなる。
これがまたメチャメチャ美味い。
自然な甘みが残りつつ、発酵により微炭酸になっていて、冷やして飲むとたまらない。
アルコール度数は定かではないが、
みんなの体感を総合すると「ビール以上ワイン以下」のようだ。
DSC01490.jpg
うちの近所にコキオキ屋さんがあって、
持ち寄りPartyの際はこれを持っていくとウケる。
値段は$2AUD(160円)/1L程度。
ビールより全然安い。いわばドブロクなので酒税がかかっていないから。
自分でペットペットボトルを持ち込んで量り売りしてもらう。

「次の日は下痢をする」というウワサもあるが、今のところ大丈夫。
次の日にもあまり残らないので、「自然のものは身体にやさしい」と勝手に解釈。

このコキオキ、近隣諸国では見かけないらしい。キリバス専売特許なのかも。
日本でデビューしたら絶対ブレイクすると思う。
ただ時間とともにどんどん発酵しちゃうので、その場でなければ味わえないのが残念。。。

こういう自然のものをそのまま利用することに関しては彼らは天才である。

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