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登山 [the Earth]

1週間の休暇に入りのんびりとしています。
キリバスで一番高い山に登ってきました。

DSC08258.jpg

標高3M(笑)
"YES WE CAN!"をこのシーンで使ってしまう彼らのセンスはさすがである。
アメリカほど環境対策に投げやりな国はないと思うんだけど。

確かに海岸から見ると丘になっている。
DSC08259.jpg

でも笑えない未来があるのです・・・。

多くの環境研究者たちは、気候変動により2100年ころまでには海面が50cm~1mほど上昇するのではないかと予測しています。

この影響を受ける地域として、ツバルやモルディブ、ベネツィアなんかが有名ですが、
キリバスも同じく国土沈没の危機にあります。

この為、キリバスは全住民の国外移住(環境移民として)を現段階で計画し、移住先を探し始めているし、また海外(先進国)でも仕事に就けるような職業能力を国民に身に着けさせることを目標にしています。
今回青年海外協力隊が要請されたのもこの職業訓練が主な理由です。
通常、青年海外協力隊はその国の発展の為に協力するのですが、
国を捨てる為に、というちょっと複雑な立場です。

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というのは、表の世界。

では実情はどうなんでしょう?
はっきりいって50年、100年後の未来を正確に予想することは難しいでしょう。
「かつてないほどの急激な気温上昇が起きており、それに伴い世界の海面が上昇する」
このことは誰もが認めており、世界各地で様々な影響があるでしょう。

ではこのような小さな環礁島はどのような影響を受けるのか?
こういった研究はあまり進んでないようです。
単純に沈んじゃうのかもしれないし、そうでないのかもしれない。

いまここで暮らしていて感じるのは、キリバス人のほとんどが国の政策とは裏腹に環境問題に無関心なこと。国民性として、世界がどうなっちゃうとかにはあまり興味がないのです。

そして僕が思うに、彼らはどうにかやっていけるんじゃないかな。
この島に2千年以上暮らしてきた彼ら。その間にも環境変化は何度も起こり、
島も生き物のように形を変えてきたんだと思う。
彼らはそのことを知っているし、どう対処すればよいかも知っているような気がする。
先進国の焦りを横目に全く動じていない。

もっと言っちゃうと、「先進国の環境破壊のせいで島が沈んじゃうから助けてくれ」という大義名分で援助を引き出すしたたかささえも感じる。

もちろん先進国は環境問題を最優先課題として取り組まないといけないし、影響を受ける国を援助する責任がある。科学技術で解決できることも多いと思う。
でも彼らの意見を、知識をもっと真剣に聞いてみてもいいんじゃないかな。
彼らのほうが優れていることも沢山あるから。

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