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Water [the world]

JICA訓練所にいた時、"Gold Water"という映画を見た。
私企業がお金儲けのために水を扱うのはよくないことだ的な内容で、
ちょっとものの見方が偏っていて、正直言ってつまらなかったのだが、
その中で紹介されていた"バーチャル・ウォーター"という言葉に興味を持ち、
後に水についていろいろ調べてみた。

バーチャル・ウォーターとは、商品の移動に伴い仮想的に動く水のことである。
例えば、日本がオーストラリアから牛肉を輸入したとする。
牛を育てるには餌として小麦が必要。小麦を育てるには水が必要。
もちろん牛も水を飲む。そうしてオーストラリアの水を大量に消費して
生産された牛肉が日本に移動する。
これはつまり水がオーストラリアから日本に移動している(という考え方)。
ハンバーガー1個を作るのに999リットルの水が必要だそうです。
500mlペットボトル2,000本分!!
 
 
もちろん、水は循環している。
消費された水の一部は川を下り海に流れ、蒸発して大気となり、雨となって森に降り、
また川となって還ってくるだろう。
その地域の水循環の許容範囲内であれば問題ないんだと思う。
 
では何が問題?
例えば、ボトル・ウォーターとして外に移動してしまうと循環から完全に外に出てしまう。
これは日本国内でも問題になっている地域があるそう。

また、同じ国内(例えばアフリカの国々)で水不足で死んでいく人々がいるのに、
一方でバーチャル・ウォーターを輸出している金持ちがいたりもする。

さらにはもっと恐ろしいことが。
20世紀、人類はオイルを巡って戦争を繰り返してきたが、
21世紀、水を巡る戦争が起きるだろうと言われている。
2050年頃に世界人口は90億人を超えると予測されている。
今のペースで水を消費すると、90億人分を賄うことはとうていできないそう。
すると奪い合いになる。
すでに、世界のあちこちで水を巡って小競り合いが起きている。
 
 
水は誰のものなんだろう?
地域のもの?国のもの?それともお金持ちのもの?
我々は水がなければ生きていけない。
パソコンもテレビも車も家も、服だって無くても生きていけるが、水がなければ生きていけない。
動物だって植物だって然り。 

日本は「水を大切に」としっかりと教育をしている国だが、
自分は正直言って「お金が湯水にようにあると思うな」のほうがしっくりきていた。
つまり水は無限にあると思っていた。
日本は森林が豊富だし、人口減少社会なので大丈夫じゃないかと思ってしまうが、
グローバリゼーションが加速するいま、世界の動きに必ず影響を受ける。
食料輸出国で水が不足すれば、日本への食料輸出は止まるだろう。
”そのとき”がくる前に、地球人は「わたしたちの水の使い方」について考え始めたほうがよいのかもしれない。

ちょっと話が長くなりまして(汗)
なぜにこんな話題かというと、
実はキリバスの水事情はとっても苦しいのです。
次回からそのあたりを紹介しようと思い、
その前提として水について書いてみました。
読んでいただきありがとうございました。
興味を持った方はご自身でいろいろ調べてみてくださいね♪

《参考》
環境省ホームページ
http://www.env.go.jp/water/virtual_water/index.html

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コメント 2

エース

深いね!
前から疑問に思っていたんだが、海水を飲料水にする技術はあるのに、なぜ普及しないんだろう?
by エース (2011-03-02 09:06) 

ume

>エースさん
ちょっと先読みされてしまいました(汗)。
Waterシリーズで登場する予定なので、調査中です。
エースさんわかったら教えてください!!

by ume (2011-03-02 19:36) 

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